2018/06/09

『もはやマイナーブラウザの域に? Firefoxのシェアがついに10%を切り一桁台に突入へ』に思う

ここの記事より
 これはNetmarketshare社が発表したもので、それまでシェアが10%台で推移していたFirefoxのシェアが2018年5月についに大台を割り、9.92%になったというもの。1年前、2017年6月の段階では12.53%のシェアがあったことを考えると、かなりの勢いで割合が減少しており、2017年11月リリースの「Firefox Quantum」で古いアドオンがサポートされなくなったことが、少なからず影響しているものとみられる。
マルチなOSで動作し、それぞれの設定を別の環境に引き継げるFirefoxは、昔から愛用しています。
また、痒いところに手が届くアドオンが素晴らしく、Chromeが現れた後でもずっとFirefoxを利用していました。
しかし、Quantumになってアドオンの互換性を捨てた事で、Firefoxを使い続ける意味が無くなってしまいました。
愛用していたアドオンが使えないから。
これにつきます。
ブラウザの速度が速くなったからと言われても、互換性を捨てたブラウザを使い続けられない。

 今は、Waterfoxを愛用しています。(^_^;)

互換性を捨てて良いことがあった例って過去に何かあったかしら?

Visual Basicが、.Net Frameworkベースで再構築化され、C#などのマルチプラットフォーム言語の一つとなった代わりに、Visual Basic 6.0との互換性を捨てた事により、Visual Basic 6.0ベースのアプリのほとんどは、アップグレードされず、Windows 10の時代になっても、Visual Basic 6.0のアプリケーションは生き続け、Visual Basic 6.0のランタイムは、OSに標準でインストールされ続けられる。
Visual Basic 6.0の後継のVisual Basic .netは、Windows 10ではサポートされていない。

インテルがサーバー用に新しく開発した、アイテニウムは、x86の後継として64ビットCPUとして開発された、x86との互換性を捨てて新しい命令セットで動作し、x86のアプリケーションは、エミュレーション上で動作させる。
その後AMDがAMD64という後方互換性を残した64ビットCPUアーキテクチャーを発表すると、インテルまでがそちらのアーキテクチャーのCPUを開発し、アイテニウムは無かったことになってしまった。

ソニーのプレイステーションからプレイステーション2は、ソフトウェアの上位互換性があり、セガのサターンとドリームキャストはゲームソフトの互換性がなかった。

カセットビデオの方式であるβには、画質を向上させるために、いくつもの規格があり、おおよその上位互換性が保たれはしたが、S-VHSでの互換性の高さを維持したVHS規格に敗北した。

互換性を捨てて、まったく新しい方式を採用するにあたって、得るものがいかに大きくても、今まで使っていたユーザーからは、後継機ではなく全くの新製品と同じものに見える。
今まで他の新製品に見向きもしなかった忠実なユーザーが、互換性を捨てた後継機に乗り換えるだろうか?
ユーザーは製品そのものに忠実だったのを、ブランドに忠実だから、互換性を捨てても得るメリットの大きさで納得させられる、と誤解してしまったのではないだろうか?

互換性の維持とは、それほどに重要な事なのだと思う。

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